こんな記事がありました。
競争環境の変化で、失われる“ウィルコムだけ”
スマートフォンはドコモとソフトバンクモバイルが海外メーカー製端末を導入するほか、新規参入キャリアのイー・モバイルがウィルコムと同じシャープ製スマートフォン「EM・ONE」を投入する。定額プランの価格やサービス内容、さらにイー・モバイルはサービスエリアの違いなどがあるとはいえ、これらの分野がウィルコムの独壇場でなくなってきているのは事実だろう。
日本のWindows Mobileスマートフォンの扉はWillcomが開きました。日本のPDA市場が冷え込み、海外はスマートフォンにシフトしていく中、日本は独自路線を守るキャリアからはスマートフォンのリリースの可能性がなく、PDAユーザーは海外スマートフォンを苦労して日本語化して、さらに通話もできない、という不幸な環境に追いやられていました。
日本にはこのままWindows Mobileスマートフォンは登場しないまま終わってしまうのではないか、そんな絶望的な時期に、突如、W-ZERO3が登場しました。PDAフル機能で、さらに通話もできる。さらにWillcomの定額サービスも使えてしまいます。日本のユーザーが夢に見ていた端末です。
W-ZERO3の魅力に気づいたユーザーは殺到しました。その魅力を理解できないメディアもやっと気がつき始めました。
その後、ドコモ、ソフトバンク、イーモバイルからWindoes Mobile端末がリリースされますが、どれもW-ZERO3以上のブレイクはしていません。見た目は一緒でも、根本的なサービスの部分が追いついていなかったのです。W-ZERO3は最初に登場したのにもかかわらず、追随するキャリアを半歩リードしているのです。
料金を湯水のように使える法人利用を除いて、一般ユーザーならばWillcomを選択することでしょう。しかし、その地位も危うくなりつつあります。料金や端末のメニューを他のキャリアが用意し始めています。
PHSで長いこと築き上げてきた定額サービスのユーザーの信頼度は財産です。他のキャリアの付け焼き刃な戦略（中途半端な定額プラン、ユーザービリティの低いSIMロックなど）に負けないで頑張ってほしいです。メディアは見た目でしか判断しませんが、ユーザーは本当に使いやすいサービスを必ず選択するはずです。そんなユーザー達が利用しているW-ZERO3シリーズを育てていってほしいと思います。
