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シグマレンズ新コンセプトイベント

カメラレンズメーカー「シグマ」が「レンズ新コンセプト」を発表しました。そのコンセプト説明ブロガーイベントに参加してきました。

先日、世界最大のイメージング分野の見本市「フォトキナ2012」で弊社の新しいレンズのコンセプトを発表いたしました。
全ての同社製交換レンズを今後3つの明確なコンセプトのもと、プロダクトライン「Contemporary」、「Art」、「Sports」に集約してまいります。
今回はこのコンセプトについて弊社社長である山木より皆様に直接ご説明をさせていただきたいと考えております。イベント後半ではプロカメラマン塙真一様ご協力のもと、シグマレンズを用いたポートレートなどの写真撮影の時間も設けております。

会場には、新しく発表になったレンズのサンプルが展示してありました。特に、35mm F1.4には注目が集まっていました。


まず、シグマの山木社長よりプレゼンテーションがありました。

新しいラインナップを揃えた理由としては、ミラーレスなどにより、カメラへの多様化が去年より始まっており、レンズももっと明確なコンセプトが必要。
レンズにおいては、3つの要素「設計」「品質管理」「製造」が重要。
1。「良い設計」に関して。
技術者とコンセプトが必要。
昔はパソコンで解析するのに30分かかったが、同じ解析でも1分程度で済む。シュミレーションをいろいろ試せる。
性能の良いレンズを作ろうとすると、大きく重くなる、というのは変わらない。
技術の進歩だけでなく、コンセプトが必要。
3つのプロダクトライン。
コンテンポラリー。光学性能と利便性。スナップショットなど。
アート。最高の光学性能。風景、ポートレートなど。
スポーツ。光学性能。スポーツ、動物など。
それぞれのプロダクトラインの新製品の紹介。
コンテンポラリー。17-70mm。30%コンパクト。
アート。35mm F1.4。軸上色収差の低減。
スポーツ。120-300mmm F2.8。
カスタムファンクション。ソフトウエアでカスタマイズ。フォーカス調整、フォーカスリミッターの調整(飛行機撮影などで無限遠近くに設定、カスタムモードのオンオフは可能)。オートフォーカススピード調整。ファームウエアアップデート。2013年公開。USBマウントを利用。
2。良い品質管理。
MTF測定器をSD1を元にオリジナルで作成。「A1」と呼んでいる。全数検査を行う。APS-Cサイズのセンサーにて、センサーを移動させることで、フルサイズを測定。
3。良い製造。
工場は福島県会津。工場紹介ビデオがYouTubeで公開。
日本だけで作っているのは、SIGMAコシナだけ。地域雇用を守る。日本に残って何ができるか、を考えている。1995年の円高のときも、海外に出ないで続ける。ダブルズームをハイエンドにシフトした。
工場紹介ビデオは、東北てまひま展(伝統技能を展示)にて職人ビデオを撮影した方が撮影。
デザインを一新。デザインしないデザイン。シンプル、ストイック。細かい配慮、品位、品質を重視。長年に渡って愛着が涌く。3つのコンセプトでデザインを分ける。コンテンポラリーは樹脂系で軽く。アートは金属を多用、フードにゴムを入れる。こまかいこだわりを入れる。
レンズに入っている数字。012。発売した年の年号を入れている。レンズはバージョンアップしていくが、一番新しいものが性能は良いか、性能だけではない。古いレンズにも味がある。その味を使ってもらうために、年号を入れている。レンズの物語性。

35mmの設計のこだわりとして、軸上色収差の低減が強調されていました。他社製品との比較もありました。

また、プレゼンテーションの中で紹介されたシグマの工場のビデオですが、非常に良いビデオだと感じました。一人一人の工場の方の技術でレンズができていることを感じました。YouTubeで公開されていますので、是非ご覧ください。

なお、35mm F1.4は、11月にシグマ用、キャノン用が発売になるそうです。

続いて、カメラマン塙真一氏+シグマ山木社長による対談が行われました。

塙氏による35mm F1.4の感想。キャノン、ニコンは35mmにて良いレンズが出ている。キャノンレンズを比べたところ、劣るところはない。ほんのちょっとした差だが、開放の解像力はシグマがよい。色収差もシグマが良い。価格も魅力的。
塙氏より50mm,85mmも新しくリリースしてほしい、というリクエストに山木社長より、順次入れ替えていく予定という発言あり。
塙氏は、予算があれば純正レンズが必要かとよく質問されるが、性能で考えると純正である必要はない、という考えだ。

対談の後は、山木社長と出席者によるQ&Aがありました。

Q:デザイナーはどなたが担当ですか?
A:デザインは外部のデザイナーが担当。岩崎一郎、auIIDAデザインを担当。
Q:ミラーレスレンズの新しいラインナップの予定は?
A:ミラーレスへのラインナップは考えている。日本は40%、欧米は10%のミラーレスのシェアだが、欧米でも増えている。
Q:35mm開発でこだわった点は?
A:キャノン、ニコンの良いレンズと、最低限でも同レベルを目指した。MTFはレンズ性能の一部でしかない。カメラの性能が上がって、パソコンですぐ確認できるため、レンズへの高性能へのニーズが高まっている。
Q:MTF測定器「A1」に関して
A:ピクセルピッチが小さいものが必要のため、新たに測定器を作った。

そして、今回のブロガーイベントの目玉として、シグマのレンズをお借りして、モデル撮影が体験できることです。35mm F1.4の新製品はキャノンマウントのみだったため、既存の製品の50mm F1.4と85mm F1.4をお借りしました。どちらも使ってみたかったレンズです。モデル撮影もスタジオでの撮影も初体験だったのですが、スタッフのみなさんの和やかな雰囲気でリラックスして撮影できました。また、カメラマンの塙氏が細かいアドバイスをしていただき、貴重な体験でした。









普段、α37でSIGMA 30mm F1.4を常用していますので、今回の新製品の35mm F1.4は非常に注目しています。APS-Cユーザーとしては、35mmのレンズはスナップレンズ、ポートレートレンズとして非常に使いやすいレンズとなります。αマウントの発売が楽しみです。

http://www.sigma-photo.co.jp/index.html