リナザウC700をネット端末として使い始めましたので、iPAQ h2210をMP3プレーヤ＆電子書籍リーダーとして使っています。このh2210でネットに接続しないで使っていて感じたことがあります。PDAって、ネットに接続しない方がいいのではないか、なんてことです。
私がPDAを使い始めたのはPIMを持ち歩きたいからではなく、モバイルでネットに接続したいからでした。HP200LX、ニュートン、カシオペア、jornada、iPAQ、Visor、クリエ、リナザウ、シグマリオン、どのマシンでもどうやってネットに接続して、ホームページを更新してメールチェックをするか、というのが最大の課題でした。モデムカード、PHSの音声ジャック、公衆電話、携帯電話、赤外線ポート、PHSカード、LANカード、無線LANカード、あらゆる手段で通信を試みて、7年間ホームページを更新してきました。
そんな私が、PDAでのネット接続を否定してしまうと、何だか今までやってきたことが無駄なような気がしてしまいます。ただ、PDAに高機能な通信環境を求めすぎたせいで、今のPDA市場の衰退もあるのかもしれない、なんて思ってしまいました。
通信しなくてもPDAの楽しさはあるはずです。でもモバイルユーザーは通信機能のない、PDAには見向きもしません。通信が一番困難な課題であり、それが一番楽しいからだったりもします。
MP3プレーヤはiPodでブレイクしました。ただ、MP3プレーヤというものが登場した、ここ5年くらいは冬の時代だったと思います。iPodというスタイルの確立でこれだけ市場が広がったような気がします。また、電子書籍リーダーはことごとく失敗していますが、きっとあと5年くらいしたら、iPodのような存在は必ず出てくると思います。モバイルで電子書籍は本当に楽しいですから。このMP3プレーヤも電子書籍も通信機能は必要ありません。また載せてしまうとPDAの二の舞になってしまうと思います。
ゲーム機もしかりです。ゲーム機の通信機能も充実してきましたが、それはネットへの通信ではなく、ゲームソリューションの一環であるべきです。もし、ネット端末としてのゲーム機が登場してしまうとそれは失敗する可能性が大きいような気がします。
それは何故か？ネットはコンテンツではないからです。ネットに接続するだけで、そこから先はお任せでは、ユーザーはリピートしません。一般ユーザーは携帯電話でメールチェックができるくらいで十分なんです。通信、イコール、コンテンツがあるような錯覚から目覚めないと、通信端末として売り出す機器は自滅してしまうでしょう。
何か固い話になってしまいましが、あれだけ苦労してネット接続していたiPAQ h2210をネット接続の呪縛から解放すことで、掌の中で生き生きとしているような気がして、こんなことを書いてしまいました。もう少し、まとめて書こうとしたのですが、ちょっと乱暴に思いつくままに書いてしまいました。
