WILLCOMのスマートフォンW-ZERO3は、Windows MobileというOSを搭載しています。前回の日記で、OSには拘らないという内容を書きましたが、実は私にとっては馴染み深いOSなので、嬉しかったりします。Windows Mobileの特徴はいろいろありますが、一番目をひく特徴は、スタート画面でもあるTodayでしょう。
Windows Mobileの歴史は1997年のWindowsCE一号機の登場に遡ります。キーボード搭載のHP200LXライクなマシンがカシオとNECからリリースされました。その後、キーボードレスの小型マシンに載せるPalm-size PCと変化していき、PocketPCになり、現在、Windows Mobileになりました。
大きな変化は、Palm-size PCからPocketPCになるときに訪れます。パソコンのOSと同じデスクトップという概念をなくし、Todayを採用しました。
このTodayの概念は、全てのアプリケーションデータを、「今」という時間軸で表示することです。予定表、仕事、メール、そしてアプリケーションを追加すれば、天気、株価、時刻表、テレビ番組、メモリ状況など、「今」のデータを全て表示し、さらにそれぞれのアプリを起動するランチャーにもなっています。
つまりデスクトップだと、それぞれのアプリケーションのアイコンしか表示しませんが、Todayはそのアイコンに加えて「今」のデータを表示する能力があるんです。アプリケーションに「時間軸」という新しい概念を導入した画期的なビューワーでもあります。
いつも手に持っている携帯で必要なのは何でしょうか。携帯の画面に映る時計で時間を知り、メールアイコンでメールの受信を知り、伝言メモアイコンで伝言の有無を知ります。まさに「今」の状態を、携帯の画面は示しています。
スマートフォンでは、それ以上の情報を表示が可能です。このTodayをカスタマイズすることで、あなたの知りたい「今」を全て表示することができるんです。
PDAとしてのWindows Mobileよりも、携帯としてのWindows Mobileスマートフォンの方がTodayの意味が大きくなると思われます。携帯こそが、「今」と一番つながっているデバイスだからです。Todayこそ、スマートフォンにおけるキラーアプリになるポテンシャルを持っているんです。
このTodayの概念は初めて触ったユーザーにはわかりにくい部分が多いと思われます。ただし、使いこなせば、ユーザーにとって大きな武器になるに違いありません。
パワーユーザーのみなさんはぜひTodayの魅力を、携帯ユーザーに伝えていただきたいです。そして、Windows MobileスマートフォンにはTodayがあるから使ってみたい、と思わせるほどの、魅力的なアプリケーションにみなさんに育てていただきたいです。