W-ZERO3の前評判の高さから、裏方のインタビューがいろいろ掲載されています。どれもプロダクトにかける意気込みが大きく、ユーザーとしてのワクワク感が高まってきます。その一方、「ビジネス用途」という単語を多く見かけるようになりました。
メーカーとしては、先行き不透明なコンシューマー市場で勝負するより、ビジネス用途として、大きなロットで、ある程度見える商売にしていきたい、という意向が見え隠れしたりしています。コンシューマーで売れれば、儲けもの、くらいでしょうか。
「ビジネス用途」と打ち出している一番の要因は、W-ZERO3を、大きなソリューションの一つのツールとして、捉えている、ということでしょうか。マイクロソフトの「パイプライン・プロダクト」というコンセプトがまさに象徴しているように思えます。
大きなソリューションのツールとして活用するためには、まずは環境整備が必要です。環境構築が終わった段階で使わないと、その便利さは感じることはできません。そのツールを使うために、環境を構築する、なんて本末転倒なことになってしまいます。
今、W-ZERO3に必要なのは、大きなソリューション環境の構築ではなくて、端末単体としての魅力です。そして、その魅力を語ることです。どうしても、大きな話しとして、全体の中でのW-ZERO3のポジションという話題になりがちだと思いますが、ユーザーにとってはそんなことは関係なくて、単体の魅力が大事だと思います。どうしてもソリューションのツールとして打ち出したければ、そこまでの環境をユーザーに構築してから、ツールであるW-ZERO3を提供すべきです。
いろいろなインタビューや記者会見の記事を読みながら、ワクワクする気持ちの一方で、そんなことを感じてしまったりしています。メーカーサイドには、W-ZERO3単体としての魅力を存分に語って欲しいな、とユーザーとしてW-ZERO3を応援する立場としては感じています。