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戦前の2/5cmレンズ

ほぼ独学でレンズ設計者となったルートヴィヒ・ベルテレは、1923年にトリプレットを改良したF2エルノスターによってその才能を開花させていた。このエルノスターの第2、3群間の空気間隔をガラスで埋めることで、より高次の補正をきかせたのがゾナーである。最初の設計では後群は単エレメントだったが、すぐに貼り合わせダブレットとなり、これがF2ゾナーとして1932年、世に出ることになる。ゾナー型の特徴は正の歪曲がやや強いことと、コマ収差が比較的良く補正されていることだ。このためその明るさにも拘らず、その当時としてはシャープで力強い絵を作ることができた。ゾナー型はバックフォーカスの短さから、一眼レフカメラが主流となった戦後は急速に廃れていったが、今でも中望遠クラスのレンズにそのバリエーションを見かけることが多い。