1995年発行の「東京人」の中央線特集を読んだ。関東大震災で下町から中央線沿線に人が移動して発展。地主がステッキで地面を叩きながら、ここはこの人に、といって、どんどん土地を貸していったというエピソードは当時らしくて面白い。中央線は青梅街道沿いに作ろうとしたが、住んでいる人の反対があったので、立川までまっすぐ引いてしまったそうだ。戦後の都市開発計画で阿佐ヶ谷のけやき並木や高円寺駅前広場が作られる。中野と吉祥寺は早く発展しすぎてしまい、都市計画が進まなかったそうだ。そして、中央線沿線で自由に暮らしている人たちの部屋の写真。そんな中央線沿線に住んで10年になるが、父も、妻の父も、昔は阿佐ヶ谷近辺に住んでいたという話を今更聞いて、懐かしい場所になったりしている。日曜日の昼下がりにカフェで古本を読むというのもよいものだ。
