Windows Mobileスマートフォンの特徴として、Exchangeサーバーと同期ができる、という点があります。しかしながら、個人ユーザーでExchangeサーバーを持つのは大変な費用と手間がかかります。今回、法人向けにExchangeホスティングサービスを行っているTOSYSの「Livestyle」を試用しています。個人では利用できないサービスなため、貴重な体験をさせていただいています。毎月1回程度、レビューを載せていこうと思っていますので、Exchange導入をしていない法人の方に参考になればと思います。
「Livestyle」
「Livestyle」のよい点は、1クライアントでも申し込みができる点です。例えば、会社全体で導入ではなく、自分の部署の5人だけで利用する、なんて方法が可能なところです。サーバー導入には、多額の費用がかかりますが、「Livestyle」ならば低予算ですぐに始めることができます。スマートフォンを5台導入するときに、一緒に「Livestyle」を導入すれば、すぐにExchangeが利用できるというわけです。
今までの記事の一覧は以下になります。
Livestyleレビュー一覧
私のようなスマートフォンヘビーユーザーにとって、Exchangeで一番便利な点は、複数のスマートフォンを利用していても、オンラインで同期ができてしまう点です。以前、PDAを利用しているときは、他のPDAを利用する際には、パソコンと同期をとってから、利用する必要がありました。Exchangeと同期をとっていれば、通信機能のあるスマートフォンは常に同期状態なため、気が向いたときに、好きな端末を利用することができます。
この連載コラムでも、毎月、いろいろな端末と同期をしてきました。
Windows Mobile搭載端末
WILLCOM 03、EMONSTER、HT-01A、X04HT、S21HT
Windows Mobile Standerd Edition搭載端末
Windows Mobile英語版OS
Touch HD
Symbian 英語版OS
E63
Android OS
HT-03A
端末の種類だけでなく、OSの種類も多岐にわたっています。さらに、英語版のOSも利用しています。すべての端末にて、同じデータが同期できている状態ですので、とても便利に利用ができます。ただ、OSによっては、同期に癖があるため、工夫をする必要がありました。実際に運用する上で、実施していることをご紹介します。
連絡先データは英語メインにする
Nokia端末やAndroid端末、そして、英語版のWindows Mobileと同期すると、連絡先データのソートがうまくいかない場合があります。フリガナが同期されていないのが原因です。そこで、連絡先のデータについては、アルファベット順に並ぶように工夫しています。
例えば、「伊藤浩一」であれば、「姓」に「itokoichi伊藤浩一」と入れてしまい、「名」は入力しません。そして、フリガナの部分は「itokoichi」と入れています。こうすることで、英語版でフリガナが利用できない場合でもアルファベット順に並び、日本語版でフリガナが使える場合もアルファベット順に並びます。「姓」に漢字を入れておくことで、検索や閲覧性にも対応しています。
面倒ではありますが、一度、ルールを決めてしまえば、常にこの方法で新規登録をするので、手間はかかりません。
設定例です。「姓」と「フリガナ」をこんな感じで入力します。
表示は以下のようになります。
予定表の繰り返し予定は改めて設定
予定表の繰り返し予定が、OSによっては、うまく反映されない場合があります。その場合は、繰り返し予定のみ、削除してしまい、再設定をしています。私の場合で、一週間のうち、週に一度の繰り返し予定を20件、毎月の繰り返し予定を20件ほど登録していますが、毎週、毎月行われる予定なので、再設定もすぐにできます。同期できないなあ、といろいろ悩むよりは、再設定をしてしまった方が、早い、というのが結論です。
スマートフォンにおいて、複数の端末、しかも、OSが多岐にわたる、というのは特殊な例だとは思われます。しかし、実際に運用してみて、Exchnageの同期のおかげで、連絡先、予定表、メールに関しては、シームレスに運用が可能になっています。今後リリースされるスマートフォンとも、Exchangeとの同期で活用していきたいと思っています。