Windows Mobileスマートフォンの特徴として、Exchangeサーバーと同期ができる、という点があります。しかしながら、個人ユーザーでExchangeサーバーを持つのは大変な費用と手間がかかります。今回、法人向けにExchangeホスティングサービスを行っているTOSYSの「Livestyle」を試用しています。
「Livestyle」
http://www.live-style.jp/
個人では利用できないサービスなため、貴重な体験をさせていただいています。しばらくは、毎月1回程度、レビューを載せていこうと思っていますので、Exchange導入をしていない法人の方に参考になればと思います。
「Livestyle」のよい点は、1クライアントでも申し込みができる点です。例えば、会社全体で導入ではなく、自分の部署の5人だけで利用する、なんて方法が可能なところです。サーバー導入には、多額の費用がかかりますが、「Livestyle」ならば低予算ですぐに始めることができます。Advanced/W-ZERO3[es]を5台導入するときに、一緒に「Livestyle」を導入すれば、すぐにExchangeが利用できるというわけです。
今まで、3回のレビューを掲載しました。
Exchangeホスティングサービスを初体験
http://d.hatena.ne.jp/itokoichi/20080122/p1
Exchangeホスティングサービスにてメール、予定表、連絡先をワイヤレス同期
http://d.hatena.ne.jp/itokoichi/20080218/p1
Exchangeホスティングサービスにてスマートフォンに手動設定
http://d.hatena.ne.jp/itokoichi/20080321/p5
Exchangeサーバーは複数台のスマートフォンが使える
Exchangeサーバーが同期するスマートフォンの数には制限がありません。つまり、私のように、複数台のスマートフォンを所有して、同じデータに同期させたい、なんて使い方が可能となります。ヘビーなモバイラーにとって、Exchangeサーバーは、本当に便利な存在です。例えば、以下のような例があります。
新しいWindows Mobile端末に機種変更したい
新しい端末でExchangeサーバーの設定をして、同期をするだけで、PIMデータに関しては同期が完了です。手元にパソコンがなくても、メモリカードがなくても、オンラインで簡単にデータ同期が出来てしまいます。また、メールの設定も必要なく、Exchangeと同期するだけとなります。
端末が初期化されてしまった
不意のトラブルで、端末が初期化されてしまうことがあります。こんなときに限ってバックアップをとっていなかったりします。PIMデータに関して言えば、定期的にExchageサーバーと同期をとっているため、フルリセット後、Exchangeと同期をすれば、PIMデータは簡単に最新のものになります。また、メール設定もデータも同期するだけで復活します。
複数のスマートフォンをその日の気分で使い分けたい
日本の携帯市場にもWindows Mobileスマートフォンの機種が増えてきました。複数の機種をお持ちの方も多くなってきました。携帯の機種変更と違い、スマートフォンは、旧機種でも十分活用できます。また、スタイルの違うスマートフォンが多いため、利用シーンによっては、この機種にしたいな、なんて思うことがあります。複数台を持っている方は、Exchangeサーバーを利用すれば、どの端末にも、常に最新のPIMデータが反映されます。もちろんメールも最新のものとなります。
私の場合で恐縮ですが、現在、現役のスマートフォンが、Advanced/W-ZERO3[es]、X02HT、X01HT、EMONSTER、EM・ONEと5台もあります(W-ZERO3、W-ZERO3[es]、hTc Zは自宅で無線LAN端末になっています)。その日に使いたいスマートフォンをポケットに入れて、通勤途中にExchangeと同期をしてしまえば、最新のPIMデータが反映されます。PIMデータの存在を意識することなく、5台のスマートフォンを自由に使えています。
複数のパソコンとスマートフォンを同期をしたい
最近はノートパソコンも小型化して、大きなノートパソコンは自宅で、ミニノートパソコンはモバイルで、という使い方をしている方も多いと思います。大きなノートパソコンとミニノートパソコンと、Windows MobileスマートフォンをそれぞれActiveSyncで同期をしてもいいのですが、ActiveSyncの同期が取れるパソコンの台数は2台までと制限があり、これにデスクトップパソコンが入ってしまうと、同期がとれないパソコンが出てきます。この場合は、Exchangeサーバーと同期をとるようにそれぞれ設定をすれば、ActiveSyncのペアリング台数制限を気にする事無く、パソコンとWindows MobileスマートフォンがExchangeサーバーを介して同期が取れている状態となります。ただし、パソコンの同期を複数台数で同時に行うことは負荷がかかるため、複数台でOutlookを起動したままにせずに、パソコンを利用するときにOutlookを起動して同期状態にする、という使い方がよいと思います。
いかがでしょうか。携帯電話がiモードで大きく世界が変わったように、Windows Mobileスマートフォンも、Exchangeサーバーの導入で、全く違う端末に変身してしまいます。データ同期をユーザーが意識することなく、ワイヤレスで自動的に同期ができている世界、それが、スマートフォンのExchangeサーバーの世界です。モバイルの楽しさが倍増すると思います。