WILLCOM 03の予約が開始されました。日本のスマートフォンのパイオニアであるW-ZERO3シリーズの4代目にあたる商品です。W-ZERO3シリーズの集大成にあたるWILLCOM 03には、敢えてW-ZERO3というブランド名を付けないでリリースをしたそうです。
Windows Mobileスマートフォンが日本に初めて登場したのは、2005年12月です。世界に遅れること、3年経ってやっと日本市場に登場しました。そして、2年半が経ち、いまや13機種がリリースされている状況になってきました。
古くからのPDAユーザーである私は、スマートフォンの登場を熱望していました。パソコンや携帯電話に市場を奪われて、市場が無くなってしまったPDAではありましたが、私は毎日活用していました。最終的には、日本で新しいモデルが出なくなってしまったため、海外モデルであるPalmのTungstenCや、BenQ P50を日本語化までして使っていました。
そこまでPDAやスマートフォンに拘っている理由といえば、「便利さよりも楽しさ」だったりします。便利、ということを考えれば、パソコンを持ち歩いた方が便利なのかもしれません。日常ツールとなっているパソコンには、あらゆるツールが用意され、デジタルの作業をする上では、ある程度のスペックさえあれば、全てをこなすことができます。また、モバイルでフットワークのよい端末としては携帯電話の方が優れているかもしれません。片方操作のテンキーで、メール、web、ゲーム、ワンセグ、とユーザーがモバイルでやってみたいことは一通りできてしまいます。
しかし、それでも、スマートフォンを使い続けたい。パソコンと携帯を日常的に使ってはいますが、モバイルではやはりスマートフォンに勝るものはないと思っています。それは、楽しさです。ホームページを一つ見るにしても、好きなフォントで表示させて、使いやすい位置のボタンにページスクロールを割り当てて、メモしておきたいテキスト部分をコピー&ペーストして、テキストに保存しておき、メール送信やブログ更新で利用する。こんなことを、満員電車の吊り革につかまりながらやってみたい、たったこれだけのことですが、パソコンや携帯電話では実現できません。
ちょっとした操作や表示を自分なりにカスタマイズが可能なスマートフォンはユーザーの望む姿に変身することができます。そのまま使っては、携帯電話よりも使いにくいツールかもしれません。パソコンより不便なツールかもしれません。しかし、一度、ユーザーが手を加えることで、こんなに便利になるツールは他にはありません。その便利になる過程は、ユーザーとしての喜びがあり、楽しさがあります。ちょっとした日常的な操作すら、楽しくしてしまうスマートフォンは、私にとって夢のツールなのです。
WILLCOM 03の発売まであと5日です。スマートフォンの選択肢は各種出てきました。その選択肢のできる市場を作ってくれたのはW-ZERO3シリーズのおかげです。4代目としてのWILLCOM 03が、また新しい夢をユーザーに与えてくれることを望みながら6月27日の発売を楽しみに待ちたいと思います。