W-ZERO3の魅力はなんと言っても、メールの自動受信です。携帯電話では当たり前の世界ですが、PDAでは不可能に近いことでした。ドコモhTc Zもスマートフォンなので、W-ZERO3と同じようにメールの自動受信ができるかというと、一般ユーザーには遠い話です。それは、iモードを搭載していないためです。つまり、iモードのメール機能である自動受信ができないのです。
hTc Zは、Windows Mobile端末ですので、Exchageサーバーを入れて、メールをプッシュしてもらえば、hTc Zでも自動受信が可能ではありますが、個人ユーザーでサーバー導入まではできません。
そんな個人ユーザーもiモードメールに近いサービスをドコモは用意をしています。mopera Uスタンダードプランのメール自動着信機能です。mopera Uのスタンダードプラン(月額500円)に加入することで、メールアドレスが配布され、このメールアドレスで受信をすると、SNS(ショートメール。電話番号同士のキャリア内メール)で、携帯電話に着信通知を送るというサービスです。
つまり、メールを自動受信はできませんが、着信通知が来るので、リアルタイムに近いプッシュメールサービスに近いことができるのです。ただし、SMSは着信に一通5.5円かかってしまいます。その後、メールを読みにいくにしても、パケット代は定額ではありません。メールを1通読むだけで、お金がどんどん飛んでいく、それが法人向けスマートフォンの実態です。
さらに、mopera Uスタンダードプランに申し込んだからと言って、自動的にメールの設定ができて、自動着信するわけではありません。自分で設定が必要です。この当たりもW-ZERO3のようにオンラインサインアップをすれば、自動的に設定をしてくれるわけではありません。
つまり、hTc Zでメールを自動着信するためには、mopera Uの申し込み、hTc Z端末の設定の二つを行わないといけないのです。メールを受信するだけでも大変です。この端末をW-ZERO3と同じ土俵で議論する意味が全くないことがこれからも明白です。W-ZERO3がいかに素晴らしいか、この辺りをhTc Zを扱うメディアはちゃんと考えていただきたいです。見た目だけ簡単に比較して、W-ZERO3のライバル、などと言ってほしくありません。しかし、hTc Zは、設定や運用で苦労をしてでも、魅力的なマシンであることは間違いありません。
話がそれました。hTc Zで、mopera Uメールの自動着信設定をします。
パソコンで、mopera U設定ページにアクセスして、IDとパスワード、メアドを設定します。さらに、mopera Uスタンダードプランで利用できるWEB圧縮、SNS着信先設定をしました。
そして、hTc Z上で、mopera Uメールが受信できるように設定です。プログラム→メールでメニュー→ツール→新しいアカウントで、mopera Uメールの設定をしました。
試しに、mopera U宛のメールに、メールを送信してみると、SNSがタイムラグなく届きました。そして、メールの送受信をするとちゃんと受信できていました。このmoperaUメールは、普通のpopメールなので、パソコンでも受信ができるので、便利です。
これで、hTc Zで、電話ができて、ネットに繋がって、メール送受信ができるようになりました。実は、ここまでの設定に数日かかってしまいました。HTC端末が初めてであり、mopera Uを初めて利用するために試行錯誤したためです。hTc Zには、ドコモ回線を使ってネットを接続するマニュアルも何も同梱されていません。ネット上を巡回して、何とか情報を集めて設定が終了しました。
携帯電話であれば、買った瞬間から、電話もネットもメールもできて当たり前です。W-ZERO3でもそれに近い環境が用意されています。海外スマートフォン、業務用スマートフォンを個人ユーザーが使うためには、なかなか大変ですね。
(追記)
mopera Uメールですが、自動着信だけでなく、自動受信も設定できました。M1000のみのサービスかと思ったところ、hTc Zでもできました。コメントで教えていただき、ありがとうございました。
設定方法は、mopera Uの設定画面に、hTc ZでFOMA回線でアクセスします。
http://www.mopera.net/customize/
まず自動着信をオフにして、自動受信をオンするだけでした。なお、パソコンでインターネット回線で、mopera Uの設定画面にアクセスしても、設定はできませんでした。FOMA回線でアクセスしないと設定できないそうです。あと、NetFrontでは設定ができませんでした。Internet Explorer Mobileでは設定ができました。
※「OFF」→「ON」の設定はFOMA M1000でFOMAパケット通信またはFOMA64Kデータ通信で接続した場合のみ可能です。